ドッグフードはメーカーごとにどう違う?

様々なドッグフードメーカーがありますが、どのような違いがあるのでしょうか? 対称的な国産メーカー2社、海外メーカー2社、計4社について、それぞれコンセプトと代表的な製品の特徴、原材料、価格について比較してみましょう。
すべて成犬用の製品を比較しています。

国産A社

コンセプト:高い品質こそが基本である。
粗悪な原料は使用しない。
特徴:CMや街頭の広告で有名な企業。
代表的な製品の原材料:肉類(チキン・ターキー)、トウモロコシ粉、小麦、動物性油脂、乾燥ビートパルプ、大麦・・・酸化防止剤(ローズマリー抽出物) 価格:約37円/100g

国産B社

コンセプト:人間でも食べられる国産食材を使用したフードを開発する 代表的な製品の特徴:インターネット販売のみで一般的には無名な高級志向製品。
原材料:鶏肉、大麦、かつお、黒米、ハト麦、玄米、米ぬか、小松菜・・・(野菜の名前が続く) 価格:約360円/100g

外国産A社

コンセプト:一頭一頭、違う犬と猫のために、数千回もの研究を重ねた製品を提供する 特徴:商品ラインナップの多さと飼い主からの絶大な人気を誇るメーカーで、ペットショップや病院などで手軽に手に入り、犬か猫を飼っていれば一度は聞いたことのある製品。
代表的な製品の原材料:とうもろこし、米、家禽ミート、動物性脂肪、コーングルテン、とうもろこし粉、ビートパルプ・・・酸化防止剤(BHA、没食子酸プロピル) 価格:約76円

外国産B社

コンセプト:獣医師推奨の、自然に近い無添加プレミアムフード 特徴:決して有名ではないが、ナチュラル志向の知る人ぞ知るメーカー。
代表的な製品の原材料:生ラム肉、玄米、ベジタブル&ハーブミックス、全粒大麦、全粒オーツ麦・・・ビール酵母 価格:約236円
極端な例ですが、国産のA社とB社では価格に約10倍もの差があります。
A社は有名企業であり、コンセプトにも高品質を謳っていますが、せっかくチキンやターキーを使用しているにもかかわらず表記が「肉類」と明確でないものとなっており、多くの穀物が続きます。
CMなどで見かけることも多く、安く気軽に手に入れられるため与えている飼い主は多いでしょう。

B社は無名企業で製品も知らない人が多いと思われますが、肉と魚を使用し、大麦、玄米などアレルギーの起こしにくい穀物と野菜が原料となっています。
しかし価格が大変割高であり、継続して与えられるかどうかが悩みどころです。

外国産では、A社は飼い主の中では比較的有名です。
動物病院で獣医師に勧められたという人も多いだろうと思いますが、驚くことに穀類の次に「家禽ミート」、さらに穀物が続き、最後に危険性の高い人工添加物2種類が来るという始末です。
その知名度と、価格も特別激安というわけでもないだけに、驚愕しました。

外国産B社の製品は店頭で見かけることはほぼありませんが、健康意識の高い飼い主が通販で取り寄せ購入しているようで、高評価を得ています。
生のラム肉、玄米やハーブを使用しており添加物は不使用で、健康に良いビール酵母が配合されています。
こちらもA社に比べ、3倍ほどの価格と高価なドッグフードです。

今回は4社のドッグフードメーカーと製品について比較してみましたが、ドッグフードという同じものを作っていても、メーカーや製品によってこれだけの違いがあるということがわかりました。
どのメーカーも犬のことを考えていると主張してはいますが、製品の質に反映されていないメーカーがあるということも分かりました。

また、国産・外国産どちらにも共通して言えることがあります。
それは知名度の高い製品の方が、使用している原材料に疑問が残るということです。
もちろん全てのメーカーや製品全てに当てはまるわけではありませんが、今回比較した中ではこのような傾向がありました。
ドッグフード選びでメーカーや製品を比較検討する際に、お役立ていただければと思います。